闘う天使のための読書案内

人にやさしくばかりで自分を後回しにしてる人は「闘う天使」です。天使に笑顔が戻る読書案内を贈ります。

名もない人たちの極上のワイン。『ぶどう畑で見る夢は』

知的障がい者施設を舞台にしたノンフィクションだけども物語になっている、

『ぶどう畑で見る夢は こころみ学園の子どもたち(小手鞠るい:著)』です。

 

 

ココワイン」というブランドとして人気のあるワイン。このワインは「こころみ学園」という知的障がい者たちが精魂込めて、山つくりからコツコツ築き上げてきたものなんです。

 

洞爺湖サミットで採用されたことで注目されたとか。


ココ・ファーム・ワイナリー 陽はまた昇る 2014 750ml

 

小学生向けの物語仕立になっていますが、すべて実話。

戦後の施設での暮らしぶりや取り組みがわかりやすく書かれています。

 

物語の最後に、創設者の言葉がお墓に刻まれている碑文がありました。

このお墓は施設で亡くなった障がい者たちのお墓です。

 

ピラミッドのように、つくった人たちの名前は消えて残らなくても、美しい山や川が残ったら、それこそ人間としてほんとうに価値のある人生を生きたことにならないでしょうか。

 

いつか後世の人たちが「このあたりの山はなんてきれいなんだろう」と言ってくれるような山をつくる。

そんな美しい仕事を、知的障害者と言われたこの子たちがなしとげるのです。そうなったら、山をつくった人が知的に劣っていたかどうかなど、関係がなくなります。

ただ、力いっぱい人間として生きた、名もない人たちの美しい山が残るだけです。

 

 

私の持っているショルダーバッグのファスナーが調子悪いんです。

最後の5cmくらいでひっかかって締まらなくなります。

 

よく観てみると、ファスナーの歯のひとつだけ、曲がっています。

グラグラしてる?

手で元に戻せるんですけど、一度開け閉めしたらまたひっかかってしまいます。

 

「こんな小さい、ひとつだけやのに・・・」

締まらないって大きなストレスなんですよね。

 

一人一人と同じですね、ファスナーの歯の一つひとつと。 

みんながそれぞれ自分の役目を、微力の全力で果たしているからこそ、この世は今日も無事始まって終わりを迎えられる。

 

人それぞれの「美しい山」、目指したい山があり。

私にもそれなりにあります。

力いっぱい人間として生きる。

山の途中で終わっても、山中ならば本望かも。


ぶどう畑で見る夢は こころみ学園の子どもたち [ 小手鞠るい ]

 

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