闘う天使のための読書案内

人にやさしくばかりで自分を後回しにしてる人は「闘う天使」です。天使に笑顔が戻る読書案内を贈ります。

要領よくできなくってもいいかもしれない。

「3×8は?」

「3×8? 3×8イコール120÷5」と点子はいいました。

(中略)

「番地は?」

「180÷5」と、点子はいいました。

「なぜ36とそのままおぼえておかないの?」と、アンダハト嬢がたずねました。

「このほうがおぼえがいいの。」

 

点子ちゃんとアントンエーリヒ・ケストナー:著)』です。

 

 

長男(小2)の授業参観に行ってきたんです。

教科は算数。

「1000までの数字」という項目なんですね。

 

たとえば、

「360は、10がいくつ集まった数でしょう?」とか、

「10が24こあったら、いくつになるでしょう?」みたいなことを学んでいます。

 

10や100を一つの単位として覚えてしまうことで、計算が楽にもなりますね。

長男はここでつまづいています。

夏休みの復習はやりがいがありそうだ~。

 

そして二学期からは2年生の最大イベント・九九を学んでいきます。

どんどん効率良く計算していける方法を学んでいくんですね。

それも楽しみだし大切だと理解した上で。

 

点子ちゃんのようにややこしく時間のかかるやり方を選んだりするのもアリだと思います。

 

要領よく、素早くだけに価値が見いだされがちですが、

9×9=81 と覚えてしまう要領のよさと、

 

9+9+9+9+9+9+9+9+9=81 

 

このメンドクサイ作業を苦にせずやれる愚直さもあっていいんじゃないかと。

 

映画「ロッキー」って、あのボロいジムでひたすら地道なトレーニングをするところがいいじゃないですか。

 

映画「ダイ・ハード」、ボロボロのタンクトップで汗みどろのブルース・ウィリスが最新テクノロジーに素手で向かっていくところがしびれるんですよ。

 

効率良く、要領よく。

それと同じく、

愚直にやり続ける力も持てるような子になってほしいなあ。

 

 

点子ちゃんとアントン』の作者・ケストナーはあとがきでこう書いています。

 

みなさんが大きくなったら、そのときこそ世の中がもっとよくなるように、心がけてください。

わたしたちにはどうも十分うまくいきませんでした。

どうぞ、みなさんはわたしたちの時代の大多数の者よりももっとりっぱに、もっと誠実に、もっと正しく、賢明になってください!

地球もかつては天国だったことがあるそうです。

何ごともできないことはありません。

地球はふたたび天国になることができるでしょう。

どんなことだってできるのです。

 

 

点子ちゃんが発表されたのは1930年。

ケストナーはドイツの作家です。ファシズムを批判していたため、1933年からナチフ政府に出版禁止されていました。

 

 

今、ケストナーが願ったような世界になっていきつつあるのか。

私には分かりません。

いいところもあれば、イヤなところもある。

とにかく目の前の子どもに対して、誠実に賢明にいられるようでありたい。